歯と歯の間のみがき方

2018.10.20

鹿児島市谷山にある谷山ファミリー歯科クリニックの永田です。

今回は、歯と歯の間の清掃方法について考えてみたいと思います。

むし歯になりやすい所はどこだと思いますか?
① 歯の咬み合わ部分の溝
② 歯と歯の間(歯間)
③ 歯と歯肉の境目   がむし歯になりやすい所です。

その中でも歯と歯の間は、普通の歯ブラシだけでは十分に磨けず、食物のかすや
プラーク(歯垢)が残りやすく、むし歯になりやすい部分です。また、プラーク(歯垢)が
残りやすいがために、歯周病にもなりやすいです。これは、歯と歯の間(歯間)の
隙間の大きさに関係なく全ての人に共通することです。

そこで、歯ブラシ以外の歯間清掃用の器具が必要になります。
その器具としては、デンタルフロス(糸ようじ)と歯間ブラシがあります。

歯と歯の間の隙間が狭い場合には、デンタルフロスを使用します。
隙間が狭いのに無理に歯間ブラシを使用すると歯と歯肉を傷つけてしまう場合があります。

歯と歯の間が広い場合には、歯間ブラシを使用します。
歯間ブラシにはいろんな太さがありますので、隙間の広さにあった歯間ブラシを使用する
ことが必要です。狭い隙間に太い歯間ブラシを使用すると、歯と歯肉を傷つけてしまいますし、
反対に広い隙間に細い歯間ブラシを使用しても歯垢はなかなか除去できません。

全ての歯を一つの器具だけで清掃するのではなく、隙間の大きさによっていくつかの器具を使い分けると
効果的です。

ちなみに、健康日本21における歯の健康の成人期の歯周病予防のリスク低減目標として
40、50歳における歯間部清掃用器具を使用している者の割合の増加があげられています。
目標値は40、50歳における歯間部清掃用器具を使用している者の割合がそれぞれ50%以上 となっております。

古いデータになりますが、平成5年保健福祉動向調査によると、
35~44歳で歯間部清掃用具を使用している者の割合が19.3% 45~54歳では17.8%となっております。

みなさまは、歯間部清掃器具をお使いでしょうか?
使ってなければ今からでもお使いになって、歯周病、むし歯を予防しましょう。

歯と歯の間(歯間部)のむし歯は見つけにくく、気づいた時には中でかなり進行していることもあります。
また、歯と歯の間から歯周病が進行しているかもしれません。

自覚症状がなくても、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けると同時に、自分にあった正しい歯みがきの
指導をうけることをおすすめします。

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