歯みがきのポイント~力を入れすぎず小刻みに~
2018.07.27
カテゴリー: 院長日記
鹿児島市谷山中央にある谷山ファミリー歯科クリニックの歯科医師の永田です。
今回は歯みがきについて考えてみたいと思います。
現在、ほとんどの方が毎日歯を磨いており、歯みがきは当たり前の習慣となっています。
どのくらい前から歯を磨くようになったかというと、今から約一万年前、木の枝の端を噛み潰したり、
石でたたいたりして繊維の束を作り、それを歯ブラシとして使ったのが始まりではないかと考えられて
います。日本での一番古い歯ブラシに関する記述は、約750年前に書かれた「正法眼蔵第50巻」に見られます。
内容は「右手に楊枝を持ち、歯の前面や裏を繰り返し磨くこと、歯の間もていねいに磨くこと・・・・」
と、現在の歯みがき指導に通じることも書かれています。
さて、「歯をていねいに磨いていますか?」と尋ねられたらどう答えますか?
「毎日、食後すぐに3分間歯みがきしています!」立派です。
磨く回数、タイミングは申し分ないです。ていねいな歯みがきってどういうことでしょうか?
ポイントは、歯ブラシの毛先の当て方と動かし方です。
①毛先を歯に軽く当てる。
この時の力は200g程度がいいとされています。目安は、歯ブラシのナイロン繊維が少したわんで
歯面に密着するくらいです。意外と軽い力です。強すぎると歯肉を傷つけることがあるので注意が
必要です。
②歯ブラシを小刻みに動かします。5~10mm幅を目安にします。
③みがき残しがないように1か所20回程度、小刻みに動かします。
みがく順番を決めて奥歯の溝、歯と歯のあいだ、歯と歯肉の境目を重点的にみがきます。
また、歯磨剤はフッ化物が入っているものがむし歯予防に適しており、うがいは少なめがおすすめです。
歯ブラシだけでは磨ききれない場所があります。歯と歯の間は毛先が届きませんので、デンタルフロスや
歯間ブラシを使用するのがよいです。
みがき残しがあるかどうかは、自分では分かりにくいものです。みがき残しがあると歯肉炎やむし歯の原因にも
なりますので、かかりつけの歯科医院で定期的に診てもらうことをお勧めします。